2002年☆1300円
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ドングリ山のてっぺんに、やまんばあさんという、一人の山姥が
住んでいた。
年は、二百九十六歳。それじゃあ、きっとヨボヨボだろうって?
いやいや、ドングリ山のやまんばあさんときたら、オリンピック
選手よりも元気で、プロレスラーよりも力持ちだった。
山のふもとから頂上までのけわしい山道も、やまんばあさんがか
け上がれば、たったの四分三十秒。人間なら大人だって、一時間
はかかる道なんだ。
でも、隣り山に用事がある時には、やまんばあさんは、わざわざ
山道を歩いて行ったりはしない。深い、ドキドキするほどけわし
い谷間を、ぴょんとひとっ飛びに、飛びこしてしまえるから。
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2年生の1学期、夏休み前に読み聞かせた本の書き出しです。
296歳の年寄りの話と思いきや、オリンピック選手よりもプロレスラーよりも力持ちのスーパーおばあちゃんだといいます。
読み始めて十秒。「四分三十秒」のところで、
「すげー」
というつぶやきが聞こえてきました。子どもたちの目はもうすっかり本に釘づけになっています。
お話のスタートからぐいっと読者をひきつけてしまう設定の妙と文章のうまさ。さすがファンタジーの旗手、富安陽子です。
本書は第49回(2003年度)青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれています。夏休みの書店で、児童書コーナーに平積みされているのをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
対象は中学年とされています。しかし、2年生でも読み聞かせに慣れてきた子どもたちならだいじょうぶだろうと判断し、読んでみました。
最近の課題図書は“シリアスもの”一辺倒ではなくなり、ドタバタゲラゲラ、のちしんみり、というストーリーも増えてきました。この本もそのひとつです。
教室では全5話のうち第2話まで読んだところで終業式をむかえてしまいました。
「やまんばあさんの続きを読みたいでしょう。この本は図書館にかならずあるよ。でも、課題図書だから予約がいっぱいだと思う。本屋さんの目立つところにならんでいるから、よかったら買ってもらって読んでごらん」
お得意のじらし作戦に出ました。
2学期になり、図書室で借りたと言ってこの本を手にしている子がいました。すすめた本を読んでくれる子を目にするのはうれしいものです。
いまは続編『やまんばあさん、海へ行く』も出ています。
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当サイトへのアクセスを解析すると、『ドングリ山のやまんばあさん』という検索ワードが夏休みに入って見られるようになりました。これに“感想文”や“書き方”“あらすじ”などのキーワードがクロス検索されていれば、ははぁん宿題だなと一目瞭然です。
みなさん、苦労しているのでしょう(ぼくのクラスはしあわせ!)。
読んでおもしろい本でも、感想文を書くとなると話はべつ。とくに「ドタバタゲラゲラのちしんみり」では、それこそ「やまんばあさんが〜しておもしろかったです」で終わってしまいます。
そこで、せっかくアクセスしてくださった方のために感想文の書き方を少々。
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まず、「いちばん心に残ったところ(=感動したところ)」を本から書き写します。ここは書き写すだけでかまいません。もし「心に残ったところ」がなければ、ほかの本をさがしましょう。
つぎに、上で書いた「心に残ったところ」にかかわる「自分の経験・体験」を書きます。できるだけたくさん、具体的に、くわしく書いていきます。ここがポイントなので、時間をかけ、時間をおいてじっくりと書き込みます。
のちに感想文としてまとめるときには、たくさん書かれた「経験・体験」の中から最もインパクトの強いものを一つ選ぶことになります。くれぐれも、最初に書いた「心に残ったところ」からかけ離れたものにならないように。
第三段階は、「心に残ったところ」と「経験・体験」をくらべながら、「考えること」を書いていきます。自己を見つめる段階です。「経験・体験をした自分」をどう考えるか、を書くわけです。あくまでも本文に即したものであることを忘れずに。
これでほぼ終了。学校に出すだけならば、このままでも(もちろん清書はして)だいじょうぶです。
もしコンクールに出すのであれば、構成と表現を工夫し、指定枚数におさめる配慮が必要になります。それはまた別の機会に。
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いかがでしょう。書けそうな気がしてきましたか。
*ご紹介したのは山田加代子先生による「山田式読書感想文指導法」である。
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『どんぐり山のやまんばあさん』
2004-06-04-Fri