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くじ

 K市立T小学校6年1組。“ひげ”が担任しているクラス、5年生からの持ちあがりである。

 年度当初の高学年の仕事のひとつ、子どもたちの委員会の所属を決める。
 7つある委員会のうち運営、放送、飼育栽培、図書の希望者が多い。定員をオーバーしている。「やりたい」という希望が多いのが悩みのタネ。
(明日のPTAがこのくらいだったらなぁ...話をまたそこへ持っていく!)

 立候補の所信表明、話しあいによる調整。どこぞの政党のようだが、このあとが違う。人気や派閥が左右する投票はしない。「やりたい」という気持ちがあって、それをみんなの前で話すことができれば、条件は平等だ。話がうまいかどうか、5年生のときにやったかどうかも考慮しない。「くじ」で決めることにしてある。

 桃色の色画用紙を細長く切った短冊に「1」から番号をふる。番号のある側は“ひげ”がまとめて持って隠し、反対側を希望の子が1本ずつつまむ。みんなの視線が“ひげ”のてのひらに集中する。

「せーの!」

 “ひげ”が手をはなす。子どもたちがいっせいに自分の短冊の番号を見る。「1」から定員の番号までが当選だ。

 「やったー!」
 という歓声があが...あまりあがらない。静かな当選風景だ。なぜだろう。

 喜ぶだけではない。悲しい顔だって見る。それが一番つらい。「ヤッター」の時あんまり満足できないのはこのせいか。

by プラスミン


 「ヤッター、1番だ」
 心の中では大よろこび、外の方はしずかによろこんだ。おちちゃった人もいるし。

by ダイヤモンド


 ドキッ、3番...やったァー、運営に入れるー!
 うれしくてとびあがりたい気分だった。はずれた友達には「ごめんね」という気持ちでいっぱいだった。

by シナモンロール


 くじにあたった自分の喜びは喜びとして、はずれた友だちのことを気づかい「やったー!」の音量を下げてくれる子どもたち。
 こんなすてきな子どもたちに囲まれて、6年1組がスタートした。


 じつは、このできごとはショックでもあった。くじに当たった子がはずれた友だちのことをこれほど考えてくれていると、想像もしていなかったからだ。1年いっしょにいた子どもたちを信じきれていない自分にショックだったのだ。

web『たまてばこ』 No.175 2001-04-16-Mon