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子どもが授業を越えるとき

 授業の終わりによく「発展課題」を出します。ことばでなげかけたり自学メニューにとりあげたりして、自分で考えて学べるようにうながすわけです。

 すると、調べたり考えたりしたことを自学ノートに書いてきてくれる子が何日かのうちにかならず出てきます。

 たとえば、算数「立体」の学習が終わるとき、二つの発展課題を出しました。
  1.正多面体の展開図を考える
  2.立方体(正六面体)の展開図を11種類ぜんぶみつける

 このときには、「1」ではTくんが正多面体のことを調べたりサッカーボールの展開図を考えたりしてくれました。Kくんも正八面体の展開図をさがしてくれました。
 「2」では、たしか8人の子が「11種類ぜんぶさがし」に挑戦してくれました。正解はSさんとFさんだけでしたが、あとの子も惜しいところまでいっていました。

 また、「場合の数」の学習の発展として、「家で考えてごらんと」とこんな問題も出してみました。

  3組33人のうちから日直を2人選ぶ組み合わせは何通り?

 問題を出すと、興味を示す子はつぎの社会の授業も何のその、まわりの友だちと相談しながらどんどん解いていきます。

 上の問題では、男女各1人ずつの日直の場合と、男女にかかわりなく2人を選ぶ場合とでは、考え方が変わってきます。男女1人ずつの方は教室後方の2列のあたりで、2人選ぶ方は窓際の2列のあたりで、それぞれすぐに解かれてしまいました。
(前者は18×15で、後者は32×33÷2で解けますね)


「くやしいので、絶対にできない問題を出します。
  『男女にかかわりなく3人を選ぶ組み合わせ』
 は何通りでしょう」

 「絶対にできない」と挑発するとまた燃える子がいるもので、ものの1分もたたないうちにあちらこちらで「31×32×33」という式ができあがってしまいます。

 じつは、正解は[上の式÷6]で5456通りです。
 ここまで教えると、今度は「なぜ6で割るのか」と食いさがってきます。

 でも、ここから先は教えません。教えないと、あきらめる子も出ますが、さらにしつこく考えてくる子もいます。授業は3校時でしたが、Mくんなど給食の時間まで「なんで6で割るんだぁ」と声を出していました。

 こうしていると、数日中には「6で割る」秘密を解き明かしてくる子がかならず登場します。こちらはのんびり待っているだけです。


 ことは算数に限りません。社会では、もっといろいろに発展していきます。

 幕末期のある港を描いた絵を示し、「ここはどこか」を考えさせる授業をしました。船橋・横浜・下田・神戸などが候補にあげられ、いくつかの根拠が出されました。

 授業の最後に結論を出さずにおくと、こんどは自学ノートが活躍します。横浜港の歴史を調べ、外国貿易の様子から横浜と断定したHくんはじめ、調べたこと、考えたことを6人の子が書いてきてくれました。

 ほかにも、

「アメリカは何が欲しかったか」
「『鎖国』と『開国』どちらが簡単か」
「『五箇条の御誓文』と『五榜の掲示』、どちらが明治政府の本心か」

 などの問題でも、授業が終わってからほんとうの学習が始まります。自分の意見を補強し、相手の意見をつぶすために、参考書や百科事典をひっぱり出し、自学ノートにどんどん書いてきます。


 授業内容と学習内容について、つぎの3つの関係を考えたとします。

  授業内容>学習内容
  授業内容=学習内容
  授業内容<学習内容

 いまの3組は3番目、つまり子どもたちの学習内容が授業内容を越えているのです。

*『虎猫堂通信』(1991年度6年3組学級通信)No.434-1991-12-03


web『たまてばこ』 No.460 2003-10-27-Mon