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web『たまてばこ』特集

漢字うんちく話

漢字にまつわるあれこれをつづっていくシリーズです



     





漢字うんちく話

漢字うんちく話 00

 漢字にまつわるあれこれのことを、雑多に、あちこち脱線しながらつづっていくシリーズです。おもに教室での漢字指導でとりあげた話題を「語りかけ」の文体に直して連載します。

 対象とするのは1、2年生で習う漢字ですが、話のいきがかり上、学年配当をとびこえて登場する漢字もあります。

 内容は、語源・読み方・意味・字形・筆順・クイズなどとなど。さまざまな方向から漢字に光をあて、ウンチクをかたむけて話をすすめていく予定です。

 ほとんどすべてが教室で話した(これから話す)ことばかりです。子どもたちには復習をかねて、それ以外の読者のみなさんには知っても得にはならない雑学として、お読みいただければと思います。
 これであなたも漢字博士!?

 なお、とりあげる話題はほとんどすべて何かの書物からひっぱってきた知識をもとに構成したものです。文章の性質上いちいち出典はあげませんが、「ほとんどオリジナルではない」ことを明記し、強調しておきます。


 というような書き出しで、2年生の学級通信『日刊ひげうさぎ』(1994年度)に1年間にわたり漢字の話題を連載した。号数にして31号分。各回3〜4個の「うんちく話」(今なら“小ネタ”とよばれるか)をぜんぶで109個ひねりだし、ご家庭のみなさんに読んでいただいた。

 当時好評を博した(と自分では思っている)「漢字うんちく話」に若干の修正をくわえ、「ひげうさぎアーカイブズ」としておとどけしたい。

 なお、連載時は手書きのイラストを描いて文章による説明をおぎなっていた。このページではイラストが表示できないので、わかりにくいところはおゆるしいただきたい。


web『たまてばこ』 No.401 2003-06-18-Wed

ピンクの数字からリンクしています。

画面をスクロールすると01から順に読むことができます。

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
41 42 43 44 45 46 47 48 49 50



Qちゃん

漢字うんちく話 01

 「Qちゃん」を知っていますか?

 そう、「オバQ」こと「オバケのQ太郎」です。Qちゃんがテレビではやっていたのは、ぼくがまだ小学生のころでした。
 え? 今でもやっているって。だれですか、主題歌を歌いだしたのは。

 さて、このQちゃん、頭のてっぺんには毛が3本しか生えていません。どんな生えかたをしているか、描いてみましょう。

 そうですね。Qちゃんの髪の毛は下のように生えています。

   \│/

 これが今日の漢字の勉強に関係あるのです。

 前に習った「光」という字を見てみましょう。頭のてっぺんに毛が3本、Qちゃんに似ているでしょう。それから「当」という字。これも「Qちゃんの髪の毛」です。2年生で習う漢字では、この2つが「Qちゃん型」の漢字です。

 これらの字を書くときには「高いところから書く」という筆順の原則にしたがって、最初に真ん中の縦1本をしっかりと書き、左からチョン、右からチョンと続けます。

 上の学年で習う漢字では「党」「消」「賞」に「Qちゃんの髪の毛」がついています。どれも真ん中の高いところが1画目、次に左チョン、右チョンとなります。

 なぜ「Qちゃんの髪の毛」を強調するかというと、「学」という字の上の部分と似ているので、間違えて書いてしまうことが多いからです。

   \\/

 こちらはカタカナの「ツ」に似ているので「ツかんむり」などとよんだりもします。筆順も「ツ」と同様に左からチョン、真ん中をチョン、右からスーッです。

 これをQちゃんの頭にのせると...横分けしたQちゃんになってしまいます。
 これでは格好悪いので「Qちゃんの髪の毛」と「横分けQちゃん」を混同しないように書いてくださいね。

 「ツかんむり」の話はいずれまたの機会にいたしましょう。

web『たまてばこ』 No.402 2003-06-19-Thu


どちらが先?

漢字うんちく話 02

 漢字とひらがな、どちからが先に生まれたと思いますか?

 学校ではひらがなを先に習います。ひらがなの方が漢字よりもやさしいので、ひらがなが先に生まれたと考える人もいるでしょう。

 けれども、ひらがなよりも漢字のほうがうんと古いのです。ひらがなの誕生をおおざっぱに1000年前とすると、漢字はその3倍、3000年前に中国で生まれました。

 中国から伝わってきた漢字が日本で使われているうちにだんだんと形がくずされてゆき、今のひらがなが生まれたのです。

 では、今日勉強する という漢字から生まれたひらがなは何だと思いますか?
 つぎのようにくずしていってできた字は...。

    「毛」→「○」→「○」→「

web『たまてばこ』 No.403 2003-06-20-Fri


筆順その1

漢字うんちく話 03

 今日は筆順の話をいたしましょう。

 「山」という字は3画で書きます。一番はじめに書くのは3本の縦画のうちのどれですか?

  

 そう、まん中の縦画です。
 筆順には「高いところから書く」という原則があります。「うんちく話01」でお話した「Qちゃんの髪の毛」も同じでしたね。

 では、「出」という字の筆順を考えてみましょう。

  

 なんだか複雑そうに見えますが、先ほどの「山」と同じに考えればよいのです。「高いところから書く」という原則にしたがって、まん中の縦画を「イーチ」と下までひっぱり、「ニーイ」でカギ、「サン」で縦画、これで上半分ができました。つづいて「シーイ」でカギ、「ゴー」の縦画で「出」が書けます。


 「高いところから書く」という原則ができたところで、たしかめのテストをいたしましょう。

 「上」の1画目はどこですか。

 正解は「│」です。ただし、毛筆でくずして書くときなどは「─」から書きはじめることもあります。

 もうひとつ、「水」の1画目はどこですか。

 正解は「│」です。ついでに言うと、この字は4画で書きます。左側は1画、右側は2画で書くのです。

web『たまてばこ』 No.406 2003-06-23-Mon


筆順その2

漢字うんちく話 04

 「高いところから書く」という原則だけを覚えてしまうと、なんでもかんでも高いところから書くようになってしまうかもしれません。そういうのを“ナントカの一つ覚え”と呼びます。

 たとえば という字を見てみましょう。高いところは「│」だからそれが1画目、ではありません。

 ここに別の原則が登場します。それは「縦画と横画が交わるときには横画を先に書く」という原則です。もう少しかんたんに、

「『十』の形のときは横が先」

 と覚えればよいでしょう。
 ですから、「土」も「木」も「青」も「七」も横から書きはじめるのです。

 この原則で書く漢字、ほかにどんなものがありますか。さがしてみるのもよいですね。

web『たまてばこ』 No.407 2003-06-24-Tue


雨かんむり

漢字うんちく話 05

 梅雨です。雨の季節です。

  という字の3画目はさいごをしっかりとはねます。「サーアーン」と唱えながら書くとまちがえませんね。

 ところが、上にのっている「雨かんむり」─ たとえば「雲」「雪」「電」などの「雨かんむり」─ は、3画目ははねません。

 まだ雨つぶが空にあるあいだは地面にあたっていないので、泥ははねあがりません。しかし、雨つぶが地面にとどくと汚い泥がはねあがります。
 それで、一字の「雨」ははねるけれど、「雨かんむり」ははねないのです。

 というのはこじつけですが、そう考えるとわかりやすいでしょう。

web『たまてばこ』 No.408 2003-06-25-Wed


友だちづくりの名人

漢字うんちく話 06

 今回とりあげる漢字は“友だちづくりの名人”です。なぜって、つぎのような六つの偏(へん)とくっついて、それぞれ新しい漢字をつくってしまうのですから。

  日へん
  手へん
  牛へん
  人べん
  行にんべん
  言べん

 さて、この友だちづくりの名人はどんな漢字でしょう。
 2年生でも答えられましたよ。もしかすると、頭のカタイ大人のほうが解けないかもしれませんね。

 正解は、
♪ やーまのお○のかねがなる〜

web『たまてばこ』 No.409 2003-06-26-Thu


シンユウ

漢字うんちく話 07

 「●」が左につく字が二つあります。 です。どちらも「シン」と読みます。これは音読みです。

 さて、「とっても仲のよい友だち」という意味の「シンユウ」は、どちらのシンに「友」と書くのでしょう?
 「新友」ですか?
 それとも、
 「親友」ですか?
 教室でたずねたときには、クラスが半々に分かれてしまいました。どちらが正しいのでしょう。

 それでは、二つの漢字の意味を考えてみましょう。「親友」では「親の友だち」になりますね。「新友」ならば「新しい友だち」でしょう。どちらも「仲のよい友だち」にはなりませんね。

 正解は「親友」です。
 でも、これは「親の友だち」という意味ではありません。「親」という字は、もともと「身近、親しい」という意味をもっています。ですから、「親友」と書いて「親しい友だち」となるわけです。

 ついでに言えば、お父さん、お母さんはいつでも近くで子どもを見守っているので、
「身近で見る人」→「親」
 となったのです。
 単身赴任で不在がちのお父さんだって、距離は遠いけれど「身近」なのですよ。

web『たまてばこ』 No.413 2003-06-30-Mon


親というもの

漢字うんちく話 08

 親というものは、出かけた子どもの帰りを庭の に登って ち、いま帰るか、もう帰るかと、いつも遠くを てさがしているものなのだよ。

 と、昔は という字を解きながら教えたものです。

 だれですか、
「うちのお母さん、ぼくが帰ると昼寝してるよ」
 なんて茶化すのは。

web『たまてばこ』 No.414 2003-07-01-Tue


大と多

漢字うんちく話 09

  。どちらも「おお」と読みます。正しく使い分けることができますか。

 かんたんに言うと、「大」はデカイことをあらわし、「多」はたくさんあることをあらわします。
 送り仮名は「大きい」と「多」ですね。

 では、つぎの五つを「大」と「多」に分けてみましょう。

 1.小錦
 2.たんぽぽの花びら
 3.忘れ物
 4.象
 5.お金

 これを教室でたずねたら、
「ぼくのお母さん、銀行に車を忘れてきたことがあるよ」
 と言う男の子がいました。それなら3は「大」ですが...。

web『たまてばこ』 No.417 2003-07-04-Fri


音節とは

漢字うんちく話 10

 すこし難しいですが、「音節」ということばを知っておきましょう。

 たとえば、「わたし」と言いながら手をたたいてみると、「ワ・タ・シ」と手をたたく音が3つ聞こえます。このようなとき、「わたし」には音節が3つある ─3音節である─ と言います。

 いくつか練習をしてみましょう。

1.「こくご」には音節がいくつありますか?


2.「さんすう」は何音節ですか?

4音節


3.「ひゃく」は2音節ですか、3音節ですか?

2音節


4.「おっとっと」の音節はいくつですか?



 3と4は間違いやすいので、説明が必要ですね。
 音節は、ひらがながいくつあるかでは数えません。「声に出して言いながら手をたたいたときに、拍手の音がいくつするか」を数えます。
 ですから、「ひゃく」は「ヒャ・ク」の2音節、「おっとっと」は「オ・ッ・ト・ッ・ト」の5音節になるのです。

 では、「ひゃくにんいっしゅ(百人一首)」には音節がいくつありますか?

web『たまてばこ』 No.418 2003-07-05-Sat


漢字の音節

漢字うんちく話 11

 前回は音節の話題でしたね。宿題は《「ひゃくにんいっしゅ」には音節がいくつあるか》でした。

 正解は「7」です。「ヒャ・ク・ニ・ン・イ・ッ・シュ」と読むので、2文字の「ヒャ」も音を出さない「ッ」もともに1音節と数え、ぜんぶで7音節というわけです。

 ここまで「音節」の予備知識をもったところで、さてここから本題に入ります。
 漢字はひらがなとちがい、1字で2音節以上のものが多くあります。ひらがなは「1字1音節」が原則でしたが、漢字は「1字多音節」が原則なのです(もちろん1音節の漢字もあります)。

 たとえば、最近ならったつぎの5つの漢字をみてみましょう。

   タイ(2) ダイ(2)

   セイ(2) ほし(2)

   ギュウ(2) うし(2)

   トウ(2) ふゆ(2)

   マイ(2)

 すべて2音節です。これだけで「漢字は多音節である」ことがよくわかりますね。

 漢字をならいたての1年生は、「口ち」「車るま」などとよく書きまちがえます。これは「1字1音節」のひらがなになれているため、漢字が多音節であることになかなかなじめないからでしょう。
 ほかにも「百く」「力から」「本ん」「白ろ」「虫し」「水ず」など、1年生の作文でよく見かけるまちがいです。

 だれですか、「鳥り」なんて書いている2年生は。

web『たまてばこ』 No.419 2003-07-06-Sun


続・漢字の音節

漢字うんちく話 12

 ひきつづいて音節の話題をとりあげます。

 前回「漢字は多音節である」と言いましたが、じっさいには2音節のものがほとんどです。3音節はあまり見あたらず、4音節もほとんどありません。

 たとえば、1年生でならう80個の漢字のうち、3音節のものはつぎの7個だけです。

  (ひだり)  (くるま)  (おんな)  (おとこ)

  (ちから)  (はやし)  (ただし=い)

 また、2年生160個のなかでは、3音節の漢字は17個しかありません。さらに、4音節のものは、1・2年生240個のなかでたったの3個です。どの漢字だかわかりますか?


 音節の数は、音読み・訓読みのちがいにも関係しています。3音節以上の漢字はほとんどが訓読みになっています。
 こんなことにも気がつくと、漢字の学習がさらにおもしろくなるのではないでしょうか。

web『たまてばこ』 No.420 2003-07-07-Mon


絵解き漢字

漢字うんちく話 13

 頭を使う話題がつづいたので、軽い話題をひとつ。

  という漢字(はなし、これも3音節ですね)をよく見てみましょう。「言」と「舌」からできています。「舌」は「した」、口のなかにあるベロのことですね。この「舌」はさらに「千」と「口」に分けられます。

 つまり、おしゃべりに必要な「舌」は《口が千個もあるようなもの》で、《千個の口でいろいろなことを言う》と「話」になるわけです。

 本来の字源はそういう意味ではありませんが、「08」で紹介した「親」と同じく、漢字を絵解きするのもおもしろいものです。


 絵解き漢字をもう3つ、クイズでおとどけしましょう。

  1. 八十八回も手間をかけて作る食べ物はなあに?
  2. 三人のお日さまがやってきたのはいつ?
  3. 田んぼの糸はどんな糸?
 こんなクイズを自作したら、教えてくださいね。

web『たまてばこ』 No.421 2003-07-08-Tue


1本・2本クイズ

漢字うんちく話 14

 つぎの漢字を順に書いてみましょう。

 1.おひさまポカポカの「ひ」

 2.あかしろの「しろ」

 3.めだまの「め」

 4.すうじの「ひゃく」

 5.何かをみるの「み」

 6.じぶんの「じ」

 7.「くび」

 どれも「□」の中に横画が入っている漢字ばかりです。ただし、この横画、どれかは1本でどれかは2本です。正しく書き分けられましたか。

 「1本かな、2本かな」と戸惑ってしまう漢字は、2年生でならうなかではほかにこんなものがあります。

 夏 算 時 顔 楽 昼

 組 道 買 親 間 頭
 など

 こうならべてみると、太陽をあらわす「日」に関係のある字と色をあらわす「白」だけが1本で、あとは2本のようですね。
 つまり、「日」「白」「百」以外はぜんぶ2本だ、と覚えてもよさそうです。
(「百」は太陽にも白にも関係ありませんが、1本です。「一」に「自」と書いてしまうまちがいをよく見かけます。要注意の漢字です)

 でも、そういう覚え方をするよりも、ふだんこれらの漢字を使うときに気をつけて書くようにし、1本か2本かを正確に身につけてしまってください。

 教室でも「1本・2本クイズ」と名づけて、出てくるたびに、
「1本? 2本?」
 と聞くようにしていますから。

web『たまてばこ』 No.424 2003-07-11-Fri


つくかつかないか

漢字うんちく話 15

 書き誤りやすい漢字の話題をもうひとつ。

 1.ごうかくの「ごう」

 2.がっきゅうかいの「かい」

 3.なんじなんぷんの「ふん」

 4.「いま」

 どれも「∧」のつく漢字ですが、上を閉じてはいけない字が一つだけあります。それは「ふん」です。

 ほかの三つは屋根だと思ってください。雨もりしたら困るので、屋根をふさいで「合」「会」「今」と書きます。
 しかし、「ふん」の「ハ」だけは意味がちがいます。これは屋根ではなく、なにかをまん中から左右にスパッと切り分けることを意味しています。漢数字の「八」と同じで、「はちがしら」という部首なのです。

 「はんぶん」の「はん」も同じです。もともとは「●」(「絆」のつくりの形)と書いた「半」も、まん中でスパッと分けるという意味をもった漢字です。

《屋根は雨もり防止で上をつける》
《スパッと分けるときは上はつけない》
 と覚えるとよいでしょう。

 そういえば、1年生のときに「∧」をひらがなの「へ」のように1画で書いていた子がいました。いまでもそうですか?

web『たまてばこ』 No.425 2003-07-12-Sat


担任はだれだ!

漢字うんちく話 16

 おもしろ漢字クイズをどうぞ。

 母゛ー

 父゛ー


 さて、何と読むでしょう。

(だれだ、こんなこと教えた担任は!)

web『たまてばこ』 No.426 2003-07-13-Sun


母の話

漢字うんちく話 17

 前回の「母゛ー」「父゛ー」は失礼いたしました。とんでもないことを教える担任ですね。

 今回は、お詫びがてら、 にまつわる話題にうんちくをかたむけることにいたしましょう。


 「母」の字の外枠を「囗(国がまえ)」のように3画で書く子を見かけます。これはまちがっていますね。「母」の外枠は2画です。つぎの話を聞けば納得してもらえるでしょう。

  という漢字は、絵1[=省略]のように、
《両手をひざの上においてすわっている女性の姿》
 を描いたものです。「く・の・いち」という語呂あわせで筆順を習った人もいるでしょう。

 つぎは絵2[=省略]です。絵1にオッパイ(乳房)がつきました。胸に二つのオッパイをつけた女の人をあらわしており、「母」です。つまり、「母」は「女」からできた漢字というわけです。

 ですから、「母」は「囗(国がまえ)」ではなく、「女」と同じように「く・の」という順に2画で書くのです。そうすれば、長方形の「国がまえ」に近いおかしな「母」ではなく、バランスのとれた美しい「母」が書けるようになります。

 筆順の注意をもう一つ。
 「く・の」のつぎはオッパイの点々を先に書きます(これは点であり、ノではありません)。腕をあらわす横画の「いち」は、最後に力強く真横にひきます。

web『たまてばこ』 No.428 2003-07-15-Tue


母の仲間1

漢字うんちく話 18

 「母」の字からできた仲間の漢字を紹介しましょう。

 絵3[=省略]は「母」の頭に何かついています。
 ツノ? いえいえ、そうではありません。これはかんざし、髪にかんざしをつけた母の姿をあらわし、
《つぎつぎに子どもを産んで育てる母》
 という意味から、
《ひとつずつ増える》
《そのたびごとに》
 という意味をあらわす  になりました。

 「毎」の旧字体は「●」(ノ一に母)です。「母」に髪飾り、そのままの字です。いまはオッパイの点々を「ノ」と書くようになりました。

web『たまてばこ』 No.429 2003-07-16-Wed


母の仲間2

漢字うんちく話 19

 つづいて「母」の仲間です。

 絵4[=省略]は「毎」に木が、絵5[=省略]は「毎」に「水」がついています。絵4が「梅」で、絵5が「海」です。

  は、
《毎年つぎつぎに実がなる木》
 という意味から「ウメの木」をあらわし、

  は、つぎつぎと子どもを産む母にかくされている計り知れない大きな力を、暗くはっきりわからない色をした「うみ」にたとえてできた字です。

 「梅」も「海」も旧字体では「母」と書いていました。

web『たまてばこ』 No.430 2003-07-17-Thu


母の仲間3

漢字うんちく話 20

 さらにあと二つ、「母」の仲間です。

 絵6[=省略]は「草の芽」と「子を産む母」をあわせた字で、 です。

 絵7[=省略]はやはり「草の芽」(ただしこちらは雑草)に「子を産む母」をあわせ、 になりました。
(オッパイをあらわす点々とノのちがいに注意。ややこしいですね)

 「母の草」が「どく」になったり「イチゴ」になったりしておもしろい。いや、偉大なる母です。

 詳しい成り立ちは漢字辞典にゆずることにします。たまには辞書を引いてみませんか。

web『たまてばこ』 No.431 2003-07-18-Fri